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レポート

■お風呂の愉(たの)しみマルセイユ石けんの魅力お風呂の愉(たの)しみマルセイユ石けんの魅力

「お風呂の愉しみマルセイユ石けん」が発売されて一年を迎えた記念に、製造元、太陽油脂(株)の長谷川治・家庭品部長が「お風呂の愉しみ」の著者・前田京子さんの自宅を訪問して対談を行いました。 初めて明かされる「お風呂の愉しみマルセイユ石けん」の誕生エピソードや石けんづくり現場の創意工夫、そしてマルセイユ石けんの魅力について語っていただきました。 今回はそのお話を特集をします。 (司会は編集部)

対談:前田京子×長谷川治(太陽油脂(株))

――著書「お風呂の愉(たの)しみ」の読者の方からの反響はいかがでしたか?

前田:本を出すときは、石けんを作ると楽しいことがこんなにたくさんありますよということを主眼に伝えるつもりだったのです。が、実際本が出てみたら、もちろん「すごく楽しんでいます」というお話もあったのですが、それとは別に、「本当に合う石けんがなくて困っているので必要に迫られて作っています。本当は忙しさに追われて、楽しみで石けんを作る余裕なんてないのだけれども、この本に書かれているような保湿がしっかりできて、材料から製造の仕方までハッキリと分かっている安心なものがどうしても手に入れたい。なんとかならないでしょうか?」という読者の方からのお手紙がかなり多かったのですね。それは私にしてみれば意外なことだったのですが、こんなに合う石けんがなくて困っていらっしゃる方が存在していることを再認識することになったのです。

――長谷川さんはどう思われますか?

長谷川:実際はテレビコマーシャルであれがいい、これがいいというと、そうかなと思って使ってしまう人が多いですね。でもその商品はどういう成分でできているのかほとんど分からない。それが、昨年から化粧品は全成分表示になったので化学物質がいっぱい入っているということが分かってきました。でも、一般の人はトリクロサンだとかエチドロン酸だとかをほとんど知らないのです。

前田京子さんのプロフィール

石けんやボディケア用品のレシピをエッセイとともに紹介した『お風呂の愉しみ』(飛鳥新社)が大きな反響を呼び、自然素材を使った手作りの石けんや手作り化粧品ブームの先駆者となる。 著書に『オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る』(飛鳥新社)、『石けんのレシピ絵本』(主婦と生活社)など。

■対談する前田京子さん(右)と長谷川部長(左)。前田さんのご自宅は、建材や塗料などを前田さんご自身が選んだ自然素材を使って建てられたそうです

前田:私の作った石けんを何とか手に入れることはできませんか、売っていただけませんか、とおっしゃる方が多かったのですが、読者の方お一人お一人にお作りするわけにもいかないですね、しかも継続的に。ご希望にそえなくて非常に申し訳ないという気持ちと、これはご年輩の方からのお話だったんですが、「今は趣味として楽しんでいますが、これからだんだん体が不自由になってきて、思うように体が動かせなくなって、これが自分で作れず、手に入らなくなったらどうしよう。もうこの石けんの使い心地を知ってしまったから不安です」という話があったこと。これは人ごとではないなと切実に思いました。私もいずれ年を取りますし、いつどんなことで動けなくなるか分からないのはどなたも同じ事だと思いました。本当に自分が使いたい材料と、はっきりと分かっている作り方で、その通りに信頼できるところで作っていただいた石けんが手に入ることは、やはり意味のあることじゃないかと思い、それで太陽油脂さんへ製造を依頼することになったわけです。

――太陽油脂の従来製品と、このマルセイユ石けんとのちがいは?

長谷川:過脂肪といいまして、石けん分にアルカリが残らず脂肪分が残るので肌に非常にやさしいのが特長ですね。反面、少し溶け崩れやすいですが、使い心地は非常にいい。普通は、少し多めにアルカリを入れて作りますので、若干アルカリが残ってしまいます。それで最後に調整します。反対にアルカリが少ないとうまくできません。効率がものすごく悪くなります。このマルセイユ石けんは毎回同じものができるとは限りません。それだけ“ぶれ”があるので、今回は安定させようという工夫をいろいろ考えました。  例えば、写真のような釜で焚くのですが、40℃と本に書いてあっても、実際は寒いと温度が下がってなかなか石けんにならないし、温度が上がり出したら45℃、50℃まで上がってしまい、どうしても必ず“ぶれ”が出るんですね。これを防ぐため、下から熱する「じか加熱」ではなくて、釜の回りのジャケットに40℃のお湯を通すことにより一定温度を保つようにしています。そうすることにより、反応が始まると45〜50℃に温度が上がりますが、40℃のお湯がそれを冷やす役割をします。逆に液温が下がると、今度はその40℃のお湯が温めるので、常時、中の液を40℃に保つことができるのです。

マルセイユ石けん専用に開発された鹸化釜 お風呂の愉しみマルセイユ石けんのタネ。3時間攪拌し続けるとどろりとしてくる

前田:そんな工夫があったのですね!

長谷川:釜を開けておくと水分が蒸発し熱も逃げるので、フタをして一定温度で作ると3時間くらいでできます。前田さんの方法では約20分混ぜて、型入れまで12〜24時間かかりますが、うちの場合は40℃を保って、しかも20分でやめないで3時間攪拌し続けますので、ちょうど前田さんの手作りの終点のような、どろりとしてすじが少し残るような状態になってきます。そこでストップし、型入れします。

前田:型入れを早くしたくて、攪拌を何時間もがんばってやっていらっしゃる方もいるようですが、温度を常時40℃に保つというのはなかなかできませんね。

長谷川:40℃に保つことができないから、結局3時間では固まりすぎる人もいれば足りない人もいて、毎回できがちがう。

――この釜を独自に開発されたわけですか?

長谷川:そうです。

前田:すばらしい。

――前田さんの石けんを作る前は、こういう石けんを作ろうという発想はなかったのですか?

長谷川:過脂肪タイプの石けんを作ろうという考えはあったのですが、こういう手作り式の作り方ではなく、普通の石けんに後から脂肪分を添加して機械練りで作る方法で、これよりは安く、それなりに普通の石けんよりはいいものにはなります。

――そういう石けんと前田さんの石けんとの違いは?

長谷川:このマルセイユ石けんにはグリセリン、脂肪酸の成分が多く残っています。

前田:結局、最初から余分のオイルをいっしょに石けんにすると、オイルがオイルそのものとして残るわけではなくて、脂肪酸の形になるわけです。皮脂は脂肪酸の形になって皮膚を保護していますが、その皮脂により近いものがこの石けんのタネの中にまんべんなくできあがっているということです。

長谷川:それと、もうひとつ本ではなかった方法を加えています。液体を溶かした後に、前回作ったときに端切れとして残った石けんをお湯で溶かして入れているのです。その後に苛性ソーダを入れると、石けん分が油と苛性ソーダ水溶液を乳化させる触媒として働いて、反応を早める効果があります。

前田:結局、鹸化が早くなり、早めに型入れができる。そのため、できた石けんを残していらっしゃるんですね。

長谷川:いくらか残ってしまう石けんを無駄にしないということもあります。また、流し込む型も紙で組み立てて作り、石けんが固まってはずしたらまた乾かしておいて次の石けんを固めるのに使うという具合にリユースしています。

――やっぱり紙の型がいいですか?

できあがったマルセイユ石けんのタネは、牛乳パックと同じ大きさの『特製紙型』に充填する長谷川:結果としていいようですね。ステンレスの型も考えたのですが、型から出すのに困る。

前田:マルセイユの配合では、できあがったタネが柔らかいのでくっついちゃう。だから型の方がはずれてくれないと。

長谷川:紙で作って、しかも何回も使える。普通のもっと硬い石けんの作り方では、ブロックで固めてからピアノ線で切ります。洗濯用の「青ざらし」が大きいブロックに固めて、それから四角く切っていく方法です。

できあがったマルセイユ石けんのタネは、牛乳パックと
同じ大きさの『特製紙型』に充填する

前田:肌への保湿を第一に考えた配合のオリーブオイルが主体の石けんは、オイルの性質上なかなか硬くなりませんね。

長谷川:マルセイユ石けんは牛乳パックくらいの大きさで固めるから固まるわけで、青ざらしみたいに大きなブロックで固めると、回りは固まっても中心部は柔らかすぎてしまう。

前田:以前読者の方から、そちらで作っていただいた石けんを使ってみたけれど、自分で作った石けんより使い心地がいいのはどうして?(笑)というのがあったのですが。

長谷川:たぶん、むらがあると思います。

前田:今お話を伺っていて、温度の保持の方法とかむらなく鹸化を進ませる工夫とか「あっ、それで」というのがよく分かりました。何年か作ってみると、自分の住んでいる家の温度・湿度などが季節によってどう変わっていくのかが飲み込めてきますが、そこまで慣れるには大変ですものね。

長谷川:失敗したりすることもあるでしょうね。

――マルセイユ石けんがどなたにも合うというわけは?

前田:オリーブオイルだけで作った石けんは泡立ちがよくなかったり、すごく溶け崩れしやすかったりします。そういうことを度外視して、あくまでも保湿を求めてオリーブオイルが肌に合っているから好きという方には一番いいかも知れないのですが、皆さん実際にお使いになると、初めての方はあまりの溶け崩れにギョッとしちゃう(笑)ことが多いのです。やはりある程度ぶくぶく泡だってくれないと髪の毛なども洗いづらいですね。マルセイユ石けんの配合は保湿を最大限に取り入れながら、そういうところも補ったという意味で最大公約数的でどなたにも合いやすいということなんです。このマルセイユ石けんでも、今までの一般的に皆さんが思っていらっしゃったような石けんと比べると、かなり溶けが早いですから。

――完成までどのくらいの時間がかかりますか?

長谷川:1ヶ月半はかかります。型からはずしてさらに小さく切るわけですが、カッターも手作りの機械です。

オリーブ油、ココナッツ油、パーム油をミックスしたマルセイユ石けんの原料油脂(634g入り)前田:これが手作りなさる方のための特製マルセイユ石けんのオイルミックスですが、オリーブオイルが72%とココナツ18%、パーム油10%の配合で合わせたもの。まったく同じものを使っていただいています。普通、化粧品会社とか油脂会社とかに電話をして「これはどんな材料をどれだけ配合して、どういう製法で作っているのですか」と尋ねても「企業秘密です」と教えてもらえないことがほとんどです。食べるものであっても肌に直接つけるものであっても。でも、今回本当によかったなと思うのは、本で作り方を事細かに書いてしまったので、その原料も、製法も、なぜそうしたのかも全部説明して、作ろうと思えば自分でも作れるところまで明らかになっているものを、信頼できるメーカーさんにお願いして作っていただけたということ。使う側からすれば本当に安心ということですね。

オリーブ油、ココナッツ油、パーム油をミックスしたマルセイユ石けんの原料油脂(634g入り)

――今日はたくさんのお話をありがとうございました。
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