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レポート&コラム

■原料についてのうんちく〜ひまわり油〜

〜フレグランスジャーナル '89年12月号掲載〜

ハイオレイックヒマワリ油の特性と応用

長谷川 治

1.はじめに

近年、地球的規模での環境汚染に対する関心の増大とともに、自然化粧品や酸化防止剤などの添加物を使用しない化粧品の要望が強くなっている折、そのベースとしての油脂にも注意を向けていく必要がますます高まっている。  古来、日本では椿油が化粧品として使用されてきたが生産量が少なく、多方面に使用することが困難であり、またオリーブ油や他の油脂では酸化安定性や、色、においなどで問題がある中で新しい油脂としてハイオレイックヒマワリ油が注目を集めつつある。

2.ハイオレイックヒマワリ油の概略

ヒマワリ(向日葵、Helianthus annuus)は中央アメリカ原産のキク科に属する一年生の草木で茎の高さ2〜3メートルに達し、茎の頂に直径10〜20センチメートルの大きな頭花を数個つけ、1センチメートル内外の灰白色の種子を生ずる。種子には40%前後の油が含まれている。自然の太陽の光さえあればどんな土地でも無農薬でも育つ強健な作物である。

普通のヒマワリは、ソ連、ヨーロッパ、アルゼンチンなどで栽培、採油されているが、ハイオレイックヒマワリはアメリカ合衆国のノースダコタ州、カリフォルニア州やアルゼンチン等で多く栽培、採油されている。

普通のヒマワリ油はリノール酸が65%と主成分であるが、ハイオレイックヒマワリ油はオレイン酸が主成分になるように品種改良されたヒマワリから採油したものである。

普通のヒマワリ油は1988年で800万トン生産されているがハイオレイックヒマワリ油は2万トン生産されている。

現在は、高安定性液状油として揚油やスプレーオイル、マーガリン、その他加工油脂など主に食用に使用されているが、化粧品原料としても注目されている。

3.ハイオレイックヒマワリ油の特性

(表1)ハイオレイックヒマワリ油とその他の油の主な脂肪酸組織 (1)脂肪酸組成  ハイオレイックヒマワリ油は表1のようにオレイン酸が80%を占め、リノール酸が10%、パルミチン酸、ステアリン酸が各4%である。他の液状油と比較して圧倒的にオレイン酸が多く、椿油の組成に近い。

(表1)ハイオレイックヒマワリ油とその他の油の主な脂肪酸組織

(2)安定性  シャールオーブンテスト(65℃)とAOM値(active oxygen method)は図1、表2の通りである。  以上からわかるようにハイオレイックヒマワリ油は、比較的オレイン酸の多いCanola oilやolive oilと対比してみても非常に熱安定性が良好である。

(図1)ハイオレイックヒマワリ油とその他の油のオーブンテスト

(図1)ハイオレイックヒマワリ油とその他の油のオーブンテスト

(表2)ハイオレイックヒマワリ油とその他の油のAOM

(3)色、におい、その他  ハイオレイックヒマワリ油は搾油時の原油でも色は淡く、精製後の色の経時変化が少ない。椿油やオリーブ油などは特有のにおいがあるが、このハイオレイックヒマワリ油には特有のにおいがない。  曇点は−6℃で日本の常温では透明な液状である。(表3)

(表3)ハイオレイックヒマワリ油の性状

4 化粧品への応用

(1) 頭髪用オイル  高安定性のヘアオイルとしてそのまま使用すれば、毛髪の保護、水分の保持により髪をしなやかにし、枝毛、切毛を防ぐことができる。  においがないので最近の傾向としての無香料ヘアオイルとしても、また基材臭がないので賦香ヘアオイルとしても有効である。

(2) シャンプー、ボディシャンプーの原料として  「朝シャン」の流行により洗髪回数が増え、毛髪や頭皮に対する低刺激のシャンプーが求められている折、昔からの石けんシャンプーの良さが見直されている1)。  石けんシャンプーには通常ヤシ油を鹸化した脂肪酸カリウムが使用されているが図2のように中級脂肪酸(C12)の石けんはやや皮膚への刺激があるので2)、C16、C18の脂肪酸の多いのが望まれ、ハイオレイックヒマワリ油はその原料として最適である。またオレイン酸の多い石けんは、良好な保存性、低刺激性であるとともに、細かい泡だち、洗浄力の良さが特長である。

(図2)脂肪酸のアルカリ塩の皮膚に対する影響

(3)スキンケア用  高安定性液状油の特性により、クリーム、乳液などのスキンケア用ベースとして、またそのままスキンオイルとして、また、サンオイル基材やマッサージクリームの成分としての応用など活用範囲は広い。

5.おわりに

ハイオレイックヒマワリ油は化粧品用としてはまだ研究の端緒についたばかりだが、最近のアトピー性皮膚炎などのアレルギーの増大傾向を考えると新しい品種の油脂として今後もっと広い範囲に活用されるであろう。  なお、産地、生産量については、三菱商事竃脂部の伊藤茂樹氏より提供いただき心から感謝します。

参考文献
1)坂下栄「シャンプーはやっぱり石けんで」(協同図書サービス)
2)E. J. Emery, Am. Pharm. Assoc., 29, 244 (1940)

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