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レポート

■せっけんのふ・ し・ぎ

〜小学校3年生「総合学習」での授業より〜

ゲスト先生:長谷川 治/太陽油脂(株)

2001年の12月、近くの公立小学校3年生のみなさんが、社会科の地域学習で太陽油脂の新工場を見学に来ました。それがご縁で、今度は2002年2月18〜20日に長谷川治・太陽油脂(株)家庭品部部長が「総合学習」のゲスト授業者として小学校に招かれ、3年生全クラスで「石けんの授業」を行いました。子供たちが実験をしながら、石けんの性質や作り方などを楽しく体験する学習でした。 勉強の後は、おいしい給食をごちそうになり、太陽油脂の先生もすっかり若返った一日でした。

――せっけんの特徴を勉強しましょう

みなさんが太陽油脂の石けん工場を見学に来たときはどんなことを勉強しましたか?「石けんが椰子の実から採った油でできていることが分かった」とか、勉強したことや感想をこんな大きな模造紙に一人ひとり書いたものを送っていただきました。皆さんが本当にいろんなことを勉強したことがよく分かりました。しかし、たった40分工場の中を見て、ちょっと話をしただけで、くわしい話ができませんでした。今日は3時間じっくり、石けんの作り方から、どんな特徴があるのか、なぜ汚れが落ちるのか、いろいろ勉強していきたいと思います。

ちびっ子に面白い総合学習をと張り切る長谷川先生。

今日はお母さん方もみえていらっしゃいます。総合科の勉強ということで、理科だけではなくて社会、国語、家庭科、そして英語の勉強もやっていきたいと思います。時々お母さんにも問題を出しますから、子供さんに負けずに手を上げて解答をお願いしたいと思います。

――ソルトレイクの水は、海の水よりしょっぱい

今、ニュースを見ますとだいたいオリンピックの話題になっています。それではまず、オリンピックはどこの都市で行われているでしょうか?

---ソルトレイク・シティー!

当たり!さすがですね。パッと手が上がりました。このソルトレイクは英語ですが、では日本語に訳すとなんと言うでしょう?

---塩の湖!

授業は理科室で行われました。
今日のゲスト先生はどんな話をしてくれるのかなと、子供たちは神妙な面もち。
参加されたお母さん方も興味津々のようすです。

いやあ、すごいねえ。本当はお母さんに、という質問の予定だったんですけど、お母さんは分かっていましたか?えっ?お母さんは分からない(笑)。もう、お母さんと子供さんは席を変わってください(笑)。

普通、湖は山の中にありまして、その水はだいたい真水と言いましてしょっぱくない水なんです。それがオリンピックの開かれているソルトレイクの湖は海の水の7倍もしょっぱいんです。なぜ、そんなにしょっぱくなったのかといいますと、昔この湖は海だったんです。海だったところが、海の底から山が盛り上がって、海が閉じ込められて湖になりました。そして今度は太陽の光に照らされて水がだんだん蒸発して、湖の大きさが7分の1くらいに小さくなってしまったんです。つまり水だけが少なくなって、塩がそのまま残ったから、こんなにしょっぱくなってしまったというわけです。

小学生がソルトレイクの湖で泳ぐと塩が非常に濃いから体がプカリと浮くんです。ですからソルトレイクの小学生はプールがなくても全員が泳げる。この小学校のプールはどこにあるのかな? このプールにも塩をいっぱい入れれば、水の比重が重くなるので人間が入ると浮いてきます。そうするとみなさんも誰でも泳げるようになるはずですが、塩を入れると、配管が腐ったりして困るので学校では入れないと思います。プールよりも海の方が泳ぎやすいというのは、ちょっと塩が入っていると体が浮くということです。今、このビーカーに水が約100g入っています。これに3gほど塩を入れるとだいたい海の水の濃さになります。この7倍の量の塩を溶かすとソルトレイクの湖の水になるというわけです。今、塩の話をしたのは、この後石けんを作る原料に塩が大変重要な役割をしているからです。

――漢字クイズ:石鹸の「鹸」を訓読みすると?

それでは石けんの話に入っていきます。石けんの「けん」という字は、本当は漢字で書きますが、小学校では習わない漢字なのでひらがなで書きます。でも漢字では「石鹸」と書きます。「石」は訓読みで「いし」、音読みは「セキ」と読みます。「鹸」は音読みで「ケン」ですが、それでは訓読みは?これはお母さんで分かる方?(手が上がらない)答えは「あく」です。「あく」というのは悪の「あく」ではなくて「灰汁」と書いて「あく」と読ませます。お母さんたちが山菜や肉を煮る時に、上のほうにアクが浮きますね。不味いから取ったほうがおいしくなるというあの「アク」。木や炭を燃やすと灰が出ますね。それを水に溶かしてしばらく置くと上澄みができる。それを「灰汁」といいます。

難しい「鹸」の字を黒板に大きく書いて、さて何と読みますか?

この灰汁を英語で「ASH(アッシュ)」といいますが、今来ているアメリカの大統領は「ブッシュ」という名前ですね。「ブッシュ」は潅木、木のことをいいますが、燃やすと「アッシュ」になるんですね。それを英語で「アルカリ」といいます。アルカリ電池とかのあのアルカリですね。アルカリというのは酸性の反対です。酸というのは、賛成反対の賛じゃなくて、お酢みたいな酸っぱいという意味の酸ね。その反対がアルカリといいます。これは、いがらっぽいというか、アルカリは料理に浮くアクみたいに、食べてもおいしくない味がします。

――むかし、むかし、サポーの丘で石けんは発見された

なぜ石鹸の「鹸」が「アク」という意味かというと、最初に石けんが発見されたのは今から5000年前。みなさんは今何歳?8歳?9歳?5000年前というと、みなさんのお母さんのお母さん、そのまたお母さんの…と200回以上も数えて遡るような大昔。その大昔に羊の肉を焼きました。そうすると羊の肉の脂がポタポタと落ちます。肉の下には木の燃えカス(灰)があって、その脂と灰が混じったもので鍋を洗ったらブクブクと泡がたって汚れがきれいに落ちた、ということから発見された。だから石けんは5000年の歴史があります。約200年前からは、灰の代わりに海水の中の食塩(塩化ナトリウム)からとり出したナトリウムがアルカリ原料として使われています。

それではもうひとつ質問。石けんを英語でなんと言うでしょう?

---ソープ!

正解!すごいねえ。本当はお母さんに答えてもらおうと思ったけど、今日はみんな子供達が答えてしまう。なぜソープと呼ばれたかというと、石けんは古代ローマのサポーというところで発見された。このサポーがちょっと訛ってソープになったわけです。  日本に石けんが入ってきたのは、今NHKテレビで徳川家康とか織田信長とかが出てくる「利家とまつ」という大河ドラマがやっていますね、あの頃のもう少し前の室町時代にポルトガルという国から入ってきました。その時は「シャボン」という名前でした。今でも「シャボン玉」という言葉で残っていますね。

日本語では「石けん」、英語で「ソープ」、ポルトガル語では「シャボン」と、これで日本語と英語とポルトガル語、3つの言葉を学んだということになりますね。

――水+もうひとつのもので泡が立ちやすくなる

では、この石けんはお風呂に入ったり、手を洗ったりする時に使いますが、石けんを使ったらどんなことが起こるか、ハイ、分かる人?

---泡がたつ。

はい…泡がブクブク立ちますよね。後は?はい…ツルツルになる。はい…後は?垢がとれる、汚れが取れる。  まず石けんは「泡が立つ」ということが出ました。水はかき混ぜると瞬間的に泡が立ったりしますが、すぐに消えてしまいます。水は水というひとつのものなんですね。ここにあるお酢もお酢というひとつのもの。お酢も泡立ちません。泡というのはひとつのものに何かもうひとつのものが入った時に立ちやすくなります。例えば泡立つものにサイダーとか炭酸飲料がありますね。炭酸飲料はお水に砂糖と炭酸が入っているから泡が立つ。お母さんやお父さんが夜帰ってくると飲むものがあります。ビールですね。ビールも泡立ちます。ビールもお水だけじゃなくて、アルコールや麦芽エキスやその他の成分が入るから泡が立ちやすくなるわけです。そういうことで、石けんは良く泡立つというのがまず特徴の1番目です。

――石けんは油汚れと仲良くなるなる天才だ!

特徴の2つ目は、「汚れを落とす」ということです。なぜ汚れを落とすことができるのか?簡単に実験してみます。ここにお水がありますが、この中に油を入れます。さあ、どうなるでしょう?上の方に浮いてくる?では、混ぜてみます。混ぜても少し置くと、また上に浮いてきます。つまり水と油は仲が悪いんです。「犬猿の仲」なんていいますね。犬と猿は仲が悪い。水と油も仲が悪いんです。一緒にしようとしてもなかなか混ざらない。  じゃあ、これはどうすればいいか? みなさんでも、キミとアナタがもし仲が悪いとする。どうやったら仲良くできるかといったら、キミにもアナタにも、どっちにも仲がよい子を間に置くんです。そうすると真ん中の子は右でこちらの子と遊んで、左でこちらの子と遊ぶ。そうすると3人が仲良くなれるというわけです。

それでは水と油を仲良くさせるにはどうするかというと、ここに石けんを入れて混ぜます。先ほどはすぐにケンカ別れしたのに、今度は仲良くなって、石けんが水と油の手を握って、みんなで仲良く遊ぶということになります。するとこのように真っ白になっている。この白いひと粒ひと粒が油の一人ひとりなんです。どういうことかというと、体の表面に油汚れがある時に、水でぬらしたタオルに石けんをつけて洗うと、タオルの水分と体の表面の油が仲良くなって一緒にくっつく。そしてシャワーで流すと汚れが一緒に流れてしまう。このように石けんは脂汚れと仲良くなれる力を持っている。これを化学の専門の言葉でいうと「乳化作用」といいます。真っ白な牛乳のように化けさせてしまうこと、これが石けんの特徴です。

――ついに、ソルトレイクの塩が登場!

それではみなさんの机の上にコップが置いてありますので、その次の実験をしていきたいと思います。テーブルの上に4つ置いてあるコップのうち、2つにお塩が入っています。これはソルトレイクから採ってきた塩です。

---えー、本当??

なめるとソルトレイクの味がします。なめてもいいですけど貴重品なので少ししか入っていません。これを2つに分けて、半分を左側の人、もう半分を右側の人のコップに入れてください。残りの2つのコップはまだそのままにしておいてください。半分ずつ入れたらかきまぜ棒で完全に溶かしてください。

ソルトレイクの塩を水の入ったコップに入れて、よーくまぜまぜ。

なめてみてください。ソルトレイクの味がするはずですから。おいしい?

---おいしい、しょっぱい!

塩を溶かすのが終わりましたら、台所用の石けん液が用意してありますから、その溶かした塩の液に2〜3滴たらしてかき混ぜてください。次に、もうひとつ塩の溶かしていない水だけのコップにも同じく石けん液を2〜3滴たらしてください。そしてかき混ぜます。かきまぜ棒は違うものを使ってください。あるいは良く拭いて使ってください。

――ソルトレイクの塩水+せっけん=白く濁る

さて、塩を溶かしてから石けんを入れたものと、蒸留水に石けんを入れたものでどういう違いがあったでしょうか?はい、どうぞ…色が違う。はい…泡が出た。はい…片方は透明だけど、片方は濁っている。  塩を溶かしていないコップに石けんを入れると、そのまま溶けるだけで透明になっているはずです。塩を入れてから石けんを入れると白く濁った状態、あるいはちょっと分かれたように渦を巻くような感じ。これは塩の入れる量や溶かし方によって違いますけど、だいたいは白く濁った状態になるはずです。

おっ、こっちは何だか白く濁ってきたみたいだ。

なぜ濁るのでしょうか?塩は塩でも普通の安い塩があります。昔の専売公社で売っているような塩。この塩とソルトレイクで採れた塩を比べると、塩の中身が違います。塩は化学の言葉で「塩化ナトリウム」といいます。ちょっと難しい言葉ですね。この塩化ナトリウムを溶かした水に石けん液を入れても透明のままで、ただの水に石けんを入れた場合と同じ状態ですが、ソルトレイクの塩、つまり海水の塩が溶けている水に石けんを入れると白く濁ります。

この白く濁る成分は塩の中のカルシウム、マグネシウムというものです。お豆腐を作る時に「ニガリ」を入れて固めますが、あの成分もカルシウム、マグネシウムというものです。海の水の中にはナトリウムだけじゃなくて、苦い成分や甘い成分も入っていますが、ナトリウムというのはしょっぱいだけの成分です。だからソルトレイクの塩をちょっとなめると、しょっぱいだけじゃなくて、ちょっと苦い味や甘い味もします。これが本当の塩です。

お母さんたちのグループも真剣に実験しています。

日本では最近、健康に良い本物の天然塩がだんだん増えてきています。家庭で使っているお塩を水に溶かして石けんを入れて濁ったら、「ウチでは良い塩を使っている」と。そうするとカルシウムやマグネシウムも摂れますから、健康で丈夫になるということになります。

――せっけん+酸=ドロドロ油+塩水

それでは次の実験に移ります。今度は塩の入っていなかった方のコップが2個あると思います。それに石けん液を半分ずつカバッと入れてください。石けんの容器が空になるまで入れてください。できましたか?できたらその石けん液のなかに今度はお酢を入れます。お酢を入れるとどうなるか?はい…ドロドロになった?はい…上の方に油が浮いてきた?石けんですから泡が立つはずですけど、泡は立ちますか?立ってないですね。さっき石けんは「泡が立つ」のが特徴と言いました。お酢を入れたら泡が立たなくなったということは、石けんは石けんでなくなってしまったことになります。

うわっ、石けんにお酢を入れたらドロドロになっちゃったよ。

油というものは、液状だけじゃなくて液体と固形の中間のドロドロ状もあります。つまりコップの上のドロドロ、ベタベタとしたもの、これは石けんの原料だった元の油に戻ってしまったものです。下は塩水です。このように石けんに酸を入れると元の原料の油と塩水に変わってしまいます。先ほど、石けんは灰の成分からつくられるからアルカリ性といいましたね。お酢というのはすっぱいですから酸性です。アルカリ性と酸性が混ざると「中和」といって、塩と元の原料の油に戻ってしまいます。逆に、この上のベタベタの油を集めてアルカリを入れると、また石けんに戻ります。つまり、石けんは元の原料になったり、また石けんになったりが自由にできるというのも特徴であるということになります。

このことから何が分かるかといいますと、みなさんは台所で食器を洗うことがありますか?台所で食器を洗う時に、酢の物や酸っぱいものの料理とかマヨネーズが皿に付いた時に、石けん液で食器をこすると石けんがお酢と反応して、元の油に戻ってしまって、お皿がかえってベタベタに汚れてしまうことがあります。また、みなさんはよく汗をかきますが、汗というのは酸性なんですね。乳酸という酸性。汗のついた服を石けんで洗濯しますと、汗と石けんが反応して一部ベタベタになる。そうすると汗をかいた部分がちょっと黒ずんだりするという現象が起きることがあります。ですから酸性のものとアルカリ性のものは一緒にしないことが必要だということが分かるわけです。

――せっけんは魚が食べても安心

普通、家庭で使われている洗剤は石けんではありません。合成洗剤といいます。これはアルカリ性ではなく中性です。ですからお酢を入れても濁ったりしません。ちょっとやってみます。台所用合成洗剤にお酢を入れるとちょっと濁りますが、かき混ぜるとまた透明になってしまいます。実はこの原料は食用の油脂じゃなくて、石油から作られるものです。後ろに「アルキルエーテル」とカタカナで書いてありますが、これはお酢なんかでは元の石油に戻りません。ところが石けんの方は、川に流れれば、川の中にはカルシウムやマグネシウムがありますからそれと結びついて白く濁って、それを魚が食べてしまいます。この白く濁ったものの元々の原料は油とカルシウムですから、魚はおいしく食べてしまう。

これは子供さんだけじゃなくて、お母さんもその次の子供さんのために、本当に人と地球にやさしい石けんを使うとか、食べ物に関しても本当にいい塩を使うようにして下さい。毎日ハンバーガーやカップラーメンばかりを食べさせていたのでは、だんだん健康を害していきますから、ちゃんとした野菜とか海草を食べさせることも大切です。学校の給食でもちゃんと野菜とか海草などを料理して食べさせるということは良いことです。魚だって有害な汚染化学物質にまみれれば、やがて死んでしまう。人にも環境にも本当にいいものを使うということが必要な時代なんだなと思います。  ということを頭に入れて、次は石けんはどうやってできるのか? この間工場見学に行きましたが、今日はここで石けんの作り方をみんなと一緒にやってみたいと思います。(これから先のようすは、写真でお伝えします)

ボールに入れた特製マルセイユ石けんオイルミックスに苛性ソーダを少しずつ加えながら、白衣の三枝先生(太陽油脂(株)家庭品部・商品開発室)がかき混ぜ方の見本を実演した後、子供たち一人ひとりもこの「タネ」を撹拌する体験をしました。
長谷川先生と三枝先生が引き続き交代でタネを撹拌している間、子供たちは用意してきた花びらなどを使って自分だけのハーブ石けん作りを楽しみました。
 
「ハーブ石けんができたよ!」 型から出してテーブルの上に並べました。
ハーブ石けん完成の後は、マルセイユ石けんのタネを牛乳パックの型に流し込んで、石けん作りの作業を終了。型入れした石けんは、1ヶ月間熟成・乾燥させるので、みんなが使える新学期のお楽しみとなりました。
*お*わ*り*
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